整備士の五感

こんにちは、ツカサ工業のデザイナーです。
FM長野さんにて放送中のラジオ
ツカサ工業グループpresents『今日もご安全に』
毎週金曜日 10:55-11:00
https://www.fmnagano.co.jp/archives/9646
お耳にしていただく機会はありましたでしょうか。
「整備士すごい」シリーズ第二回は、
『整備士の五感』についてご紹介します。
「最近、変な音がする気がして…」
整備工場には、そんなご相談がよく持ち込まれます。
ですが実際にクルマを動かしてみると、
警告灯は点いていない。
診断機の数値にも異常は出ていない。
それでも整備士は、
「何かおかしい」と感じることがあります。
その理由は――五感です。
耳で聞く音。
鼻で感じるにおい。
手に伝わる振動。
目で見る色やにじみ。
そして、経験からくる直感。
整備士は、機械だけでなく、
自分の感覚を使ってクルマと向き合っています。
たとえば、同じ「カラカラ音」でも、
エンジンなのか。足回りなのか。排気系なのか。
音の高さや出るタイミングによって、原因はまったく異なります。
整備士はその微妙な違いを聞き分け、
どこに原因が潜んでいるのかを絞り込んでいきます。
においも大切な手がかりです。
焦げたようなにおい。オイルの甘い香り。ブレーキダストの独特なにおい。
それらはすべて、目に見えない異常のサインかもしれません。
近年はコンピューター診断が進化し、
クルマの状態を数値で確認できるようになりました。
しかし、すべてを数値だけで判断できるわけではありません。
最終的に頼りになるのは、人の感覚です。
長年クルマと向き合ってきた整備士の五感は、
わずかな違和感も見逃しません。
「気のせいかもしれない」
その小さな違和感を軽く流さず、
クルマの声として受け取る。
それが整備士の仕事です。
音やにおいの向こうにある危険を察知し、
トラブルを未然に防ぐ。
整備士の五感は、今日も静かに、確実に、命を守っています。


